5Bの鉛筆で書いた

『軸をブルーに塗ったあの鉛筆の感触は素晴らしい。新品の一本の先端をポケット・ナイフの刃が削るときの、最初のひと削りが、こよなく美しい。削りおえると美しさは完璧であり、そのまま飾っておきたい。それなのに、なんということか、その鉛筆でぼくは、原稿を書いてしまった!』
これは扉の文章だが、あとがきによると、その頃使っていたのはステドラーの5Bの鉛筆だそうだ。

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そういえば私はここ何年も、鉛筆というものを使っていない。鉛筆を削るという作業も行っていない。似ているとすれば、せいぜいアイブロウ・ペンシルを削るくらいだが、それも専用のシャープナーで削っている。
鉛筆をポケット・ナイフで削ったことはないが、カッターで削る時のあの感触が蘇ってきた。
カッターから指先に伝わってくる圧力や、先を尖らせるために鉛の部分を丁寧に少しづつ削っていく時に出る鉛の粉、そして木の香りを、この扉の文章を読んでいて思い出した。

さらに、私は小学生から中学生にかけて、様々な鉛筆を集めるのに熱中していたことも思い出した。
家のどこかの引き出しを開ければ、何本もの鉛筆が出てくるはずだ。懐かしい。
今度、写真に撮ってみよう。
そして、もし同じ鉛筆が二本以上あったなら、一本は削ってみよう。




●日本の醤油をタレに使って焼きあげたハンバーガーは、キッコバーガーと言います。

ハンバーガーのパティをグリルのうえで焼きあげるとき、へたなタレを使うよりもキッコマンを刷毛で塗りつけながら焼いていくと、できあがったパティの味は格別で、いちどこれを体験するとほかのハンバーガーは食べられなくなりますよ、という広告。
このキッコマンをタレに使って焼きあげたパティを、トマトやレタスといっしょにパンのあいだにはさんだハンバーガーが、キッコバーガーであるわけだ。焼くときにタレとして塗るだけではなく、グラウンド・ビーフ(牛のひき肉)にインスチント・ミンスド・アニヤンなどをまぜて練りあげるときにも、キッコマンをテーブル・スプーンに一杯、入れたりする。

キャノンの自動焦点カメラ(オートボーイ)

サントリーの樹氷
バート・スターンが撮ったルドルフ・ヌレイエフのモノクローム写真を使い、ヌレイエフに「たいへんすぐれたウオツカ」と言わせている。サントリー・バンザイ・ウオツカ

フジのザ・スマートシューター

パナソニックのWAYという小さなステレオ・カセット・プレーヤー

イスズのディーゼル・エンジンを積んだピックアップ・トラック

ダットサン

ホンダのオートバイCM250カスタム

●『ニューズウィーク』誌の新製品紹介ページに私たちの未来がはっきりと見える。

スミス・コロナのタイプライターのSCM社が開発したウルトラソニック(超音波)・タイプライター

●セヴンナップをアメリカで売り上げ第一位にしようとするソフト・ドリンク戦争。

●一年分をまとめて読んだ『ロッキー・マウンテン・マガジン』と、マーゴ・ヘミングウェイのこと。

●一九六二年、古き佳きアメリカがまだ『サタデー・イヴニング・ポスト』誌の表紙に描かれていた頃。

●古い雑誌はタイム・マシーンだ、すてないで大事にとっておきたまえ、と誰かがどこかで言っていた。

一九五九年モデルのシヴォレー
(ビスケインという呼び名の、4ドア・セダン
ノーマッドという名前のステーション・ワゴン
キングスウッドという呼び名がついていた九人乗りのステーション・ワゴン)
一九五四年のポンティアックのクーペ(淡いベージュのボディに真っしろい屋根
シヴォレーのベルエア・コンヴァーティブル
トゥー・テン・ハンデイマンのステーション・ワゴン
ベルエア・スポーツ・クーペ
ナッシュ・ランブラーのコンヴァーティブル
ヴォルヴォのクーペ
モリス・マイナー
ルノー・ドーファン
オースティンA-55
フォルクスワーゲン

マグレガー
カタリナ
ヴァン・ヒューセン
アロー
フルーツ・オヴ・ザ・ルーム
B・V・D
ウィングス
ダン・リヴァー
TWA(トランス・ワールド・エアラインズ)のスチュワーデスの制服

スワンクの装身具
サムソナイトの旅行用ケース各種
パシフィック・ミルズの洋服生地
ウォレンサックのステレオフォニック・ハイファイデリティ・テープ・レコーダー
シティ・クラブというブランドの靴

コダック

ウェスタン・ユニオン


●日本の夏の夜、ディズニー・ランド・レコードを聴いてすごした二時間。ミッキーもドナルドも、みんな元気だった。

蚊取り線香(モスキート・コイル)

『ショエウガ・パンの男の子、およびその他のお話とお歌』
『勇敢な仕立て屋、ミッキー・マウス』
『ミッキー・マウスの、ジャックと豆の木』
『ドナルド・ダックと彼の友だち』
『いとしのクレメンタイン』
『足し算と引き算』
『マザー・グース』

●音楽ではないレコードにきざんである溝に、アメリカの心意気をいまでも見つけることができる。

『ロイ・ロジャーズ・ショー』
『ガンスモーク』
『フィルコ・レディオ・タイム』
ジョージ・ギャラビーディアン・プロダクションの『ポパイ』
スポークン・アーツ社から出ているO・ヘンリーの『最後の一葉』『賢者の贈物』
ケードモンというレコード会社の『マザー・グース』『子熊のプーさん』
ロッド・マッケンの『空』『海』『大地』『夏』『冬』『春』『秋』
ジャツク・ロンドンの『野生の叫び声』『火星年代記』
グルーチョ・マルクスの二枚組のレコード『グルーチョとの夕べ』

●ビートルズとともに七七号までつづいた『ザ・ビートルズ・ブック』というビートルズの専門月刊誌がかつてイギリスにあった。

●全米ビートルズ大会に集まった人たちは、ビートルズ・メモラビリアの展示即売や交換に夢中だった。

●土曜日の午後の映画館では、歌をうたうカウボーイの西部劇で、子供たちが大さわぎだった。

●一九四○年代の自動車について考えていたら、いまの自動車は原寸大のプラモデルのように思えてきた。

一九六七、八年ころのマスタング
ダッヂのチャレンジャー
GMノビューイック
シヴォレー

●野球カードかない子供の日々なんて、とうてい完璧とは言いがたい。

●昔のカレッジ・ボーイたちは、昔ふうの顔をして昔ふうのことを楽しんでいた、というお話。

●ぼくは八歳になった。カブ・スカウトに入会した。ユニフォームを着ると、とても可愛かった。

●ホノルルのダウン・タウン、キングス・ベーカリーから、ハワイアン・スィート・ブレッドをお届けします。

1936 S.KIGS ST. ホノルルのサウス・キング・ストリートの一九三六番

●風船ガムを自分の体よりも大きくふくらませることができるなんて、知らなかった。

●アメリカには、キャンディ・バー風景というものが、たしかにあるようだ。

「ベイビー・ルース」
「バター・フィンガー」
リグレーのチューインガム
リグレーのジューシー・フルート
ハーシーの板チョコ
紙コップの熱いプラック・コーヒー
「ミルキー・ウェイ」
「マース」
「スニッカーズ」
「スリー・マスカティアーズ」
「アメリコ」

煙草のキャラメル
ラッキー・ストライク

●ならず者街道を旅したロバート・レッドフォードは、フロンティア時代の残り香のむこうに次の時代の巨大な影を見た。

●やがてはカウボーイも、インディアンとおなじく保護居住地に囲われる身となるだろう、と本物の西部男が言っている。

●古い建物を、こわさずにレストアして救ってあげるという、家づくりのグッド・アイディア。

●ビーチコウミング・フォ・ジャパニーズ・グラス・フロウツ。なんのことだか、わかりますか。

●ブルックス・ブラザーズのカタログの英語説明文をよく読むとこんなに勉強になるということです。

●トリビアのペーパーバックのおかげで、へえ、そうだったのか、と言うのがぼくの口ぐせになろうとしている。

●アメリカ映画を観てからその映画の小説化のペーパーバックを読むと、こまかなことがわかってよくわかって面白い。

ペパミント・オイル・ソープ
アーモンド・オイル・ソープ

●ユニット・フォトグラファーという不思議な写真家について、ほんのすこしだけお勉強してみた。

●自動車のライセンス・プレートの読みかたとか、パーソナライズド・プレートのことなど。

●風をかっさらうようにして、チョッパーがハイウェイをまっすぐに飛んでいく。よく冷えたバドワイザーを飲みたくなる。

よく冷えたバドワイザーの一二オンス缶

●ホンダの90ccでマイアミからLAまで走ったら、ガソリン代はなんと二○ドルだったというハイウェイ・ストーリー。

スーパーカブC90
ホンダ・トレールCT90

●日本の女性たちがアメリカについて書いた本をていねいに読むと面白い。ぜひ読んでみてください。

●ロディオ・クイーン・オヴ・アメリカ。二○歳、身長五フィート九インチ。美人。いったいどんな女性なのだろう。
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by space_tsuu | 2008-02-22 00:00 | 赤い背表紙(短編)
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