個人的な雑誌 2

「初雪より一日早く」というショートストーリーに出てくる女性は「and I love Her」の女性と似ている。ひょっとして同一人物だろうか。それとも、片岡さんが得意としているフィクションとノンフィクションのはざまにいる女性だろうか。どちらにしても、片岡さんのストーリーの中に登場するすべての女性たちは、ひとりの理想的な女性像を、いろんな角度から見たり、細かく切り取った断片のひとつだと思う。あるいは、女性の素敵な部分をひとつひとつ寄せ集めて作り上げた幻なのか。だから、そのような理想的な女性になりたいと思っても、しょせんは無理な話なのだが、その中のなにかしらの破片にはなれるかもしれない。

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この『個人的な雑誌2』のP148からは、写真家の佐藤秀明さんの語りと写真、その解説が載っている。ニューヨークのワシントン広場にいたひとりの男性のショットから始り、ハワイやタヒチの写真があるかと思えば、青森の雪の中の列車の写真があったりする。最後はやはり、サーフィンの写真だ。ヨコハマベイで、サーフボードをかかえ、ひとりたたずむ男性のショットだ。彼の後ろには細く長い影が伸びている。

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アメリカ的光景の遠近法

1 軽飛行機の使い方

CBSイーヴニング・ニュースのジェイン・ブライアント・クイン
ラリー・スピークス

2 日本がニュースになるとき

帽子をかぶる日本人
To keep it under one's hat.

3 いつかはかならず失業する

4  ニュースのなかの音楽

グレン・ミラーは、乗った飛行機とともに海峡の底に眠っている

5 大統領を鑑賞する

6 国際情勢という対立関係

世界情勢や国際関係というものを、対立関係としてとらえるという基本を習性のようにしていつも踏まえていれば、ニュースは面白くなる。

7 グフィックであること

8 外観と内容の問題

9 まさにアメリカ

さまざまな場所での、いろいろな想い

1  湾 岸

東京湾を中心にして考えると、三浦半島の観音崎から時計の針まわりにぐるっと富津岬までの地帯を、ぼくは湾岸と考え、これをぼくは好いている。

2  首都高速道路

二番目に好きなのは、首都高速道路だ。

3  謎の核心

4  バス・ルート

5  東京湾岸地帯

国土地理院から刊行されている1:10000の地形図
雨の東京国際コンテナ・ターミナル
雨の大井埠頭
雨の東岸壁
雨の中央防波堤
雨の夕焼渚

6  散歩道

京浜島を三角形に一周する道路

7  下北沢

8  半 島

房総半島

9  海 岸

海岸を歩きながら、自分の気持ちが寡黙であることに気づく。海岸で饒舌になる人の気が知れない。絶対にかないっこない、途方もなく巨大な海のかたわらを、ひとりで思いのままに歩く幸せ。この幸せに、人は海岸で風に吹かれつつ、寡黙になる。

10 斜めに交差する川

京都の北山通りとその周辺

11 甲州街道と新宿

中華まんじゅう
マスタード
ケチャップ
『地球の静止する日』

めぐり逢う風景の物語 ----- アンセル・アダムスと彼の写真

SLRカメラ
『ムーンライズ』(一九四一年にニュー・メキシコで撮影)
『サーフ・シークエンス』
『冬のサンライズ』
『古い給水塔』
『砂丘』
『教会の道』
『月とハーフ・ドーム』
『ホワイト・ハウス廃虚』
『ミッション・サン・ザウィエル・デル・バック、北コートのアーチ』
『セント・フランシス教会』
『岩とサーフ』
『アスペンズ』
『橋ができるまえのゴールデン・ゲート』

8×10のカメラ
『エグザンプルズ』

彼らはなぜ海へ来るのか

1  長い海岸線の全域にわたって

2  彼がはじめて太平洋を見たとき

3  薄く立ちあがり、まっすぐに走る

ハンプバック鯨の鳴き声を収録したLP

4  聖地への入り口としての駐車場
「車にサーフボードを乗せて海へやってきて、駐車場に車をとめ、ボードを持って海という聖地に入っていく。聖地に入る直前の最後の陸地は、駐車場なのだよ。そして、沖のサーフに乗って陸地へもどってきて、最初に自分がむかうのは、自分がとめた駐車場なんだ。わかるかい」
「南カリフォルニアでは、駐車場のひとつひとつにサーフ・スポットがあるんだよ」

5  完璧にちかい正三角形がひとつ

6  冬のハーモサ・ビーチ、六フィート波

7  霧の海でひとり叫ぶとき

オレンジ・ピールが浮かんでいる濃いめに煎れた熱いコーヒー
蜂蜜をたっぷり入れたコーヒー
フード・サプリメント

8  桟橋で聞いた話

初雪より一日早く -----ショート・ストーリー

靴、タイツ、そしてタイトぎみのスカートが黒
きわめてクラシックなツイードのジャケットの下に、見事にシックな芥子色のセーター
そしてセーターと同じ色の皮の手袋

僕と僕の写真について、すこしだけ語ります
----- 語りと写真 佐藤秀明

和尚さん、さようなら

青年はいきなりニューヨークへ

『エンドレス・サマー』のポスター
モーシェ・ダヤンの斜眼帯をかけた顔のポスター

宇宙ロケットと亀の写真

天狗は樹の上を飛ぶ

『アサヒ・カメラ』
『モダン・フォトグラフィー』
『レジャー・アサヒ』

空港の売店で波乗りを見る

『サーファー』
『ユウユウ』という新聞
『サー・マガジン』

写真作品を撮ろうとは思わない

ぼくはぼく自身を撮る

正しく見ることの楽しさ
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by space_tsuu | 2006-10-12 00:00 | 赤い背表紙(エッセイ)
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