コーヒーもう一杯

『コーヒーをもう一杯のむ時間は、とても不思議な時間だと思いませんか? なぜ、もう一杯なのでしょう。みじかくて五分ながくて三十分くらいのその時間のなかで、しかし、いろんなことを語りうるのです。もう一杯は、さしむかいで、語り合いつつ飲むといいようです。この本とのさしむかいでも、素敵だと思います。』と、扉の文章に書かれている。
このブログにその文章をタイプしていたら、インターネットラジオからDiana Krall という人が歌う「Some other time」という曲が流れ始めた。
ちょうどこの「コーヒーもう一杯」という本のBGMに合っているなぁと思いながら外を見ると、雨の日の午後の時間がゆるやかに過ぎていく。

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パラパラとページをめくりながら、目についたものをざっと書きとめてみると、アメリカ人の友人の漢字の覚え方、車のミラーステーにささっていたまっ赤なリンゴの話、瀬戸内海の小さな島で感じる宇宙感、太平洋の海底地図、ペーパーバッグの英英辞書、ガス・ステーションでのショート・ストーリー、ジャズ・ピアノのLP、アメリカでの教育のあり方について、失われつつあるハワイについて、などなど多種多様にわたる興味深い内容が満載だ。
これはコーヒー一杯だけでは足りないではないかと思いながら、コーヒーを入れるために立ちあがると、曲がStan Getz & Kenny Barron の「Like someone in love」に変わったので、すぐに曲名をメモした。
食べる物で人の身体ができているとすれば、私の思考回路はおそらく少なからずは、片岡さんの本を読むことや、そこから派生したものでできあがっているはずだ。
そして私の「コーヒーもう一杯」は、もちろんブラックコーヒーだ。

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小さな白い落下傘
またたく星が、にじんでこぼれる
雨の夜のドライ・ジン
日本語のお勉強
一九五一年のアメリカの小説
彼女の林檎
雨の日の午後、コーヒーショップで
早稲の田に風はほんとに吹いたか
七月一日、朝、快晴。円満退社
そして、小さな島へ
いま、ここにある、自分の場所
君はいま島へ帰る
小さな島にいると自分がよくわかる、という話
大平洋の海底地図を見ながら
ベティがあんなに走ってる!
彼女は『ラスト・ショー』の町に生きる
辞書とポパイとミッドナイト・カウボーイ
蒼くはない時にむかって
マスタングという名の自動車
オン・ロード
お月さまはベルベット
風と紅茶の一日
ガス・ステーションのブルース
スティッキー・フィンガーズ
コーヒーもう一杯
荒野に吹く風
チャイナ・タウンへの坂道
ミッキーマウス・カントリー
彼が愛した樹
ホノルル・ブックストアへ歩くまでに
大陸のエネルギーと大海原のエネルギー
一千万年の時間の底から
消えたコロラド河
林檎の樹の下で
あの河はいまコンピューター
ロングボードの宇宙
ブルー・フォ・オールド・ハワイ
あの夏の女たち
ステーション・ワゴン


正彦
石井哲男
左知子

ツァイスの双眼鏡
ひとり用のコーヒー・メーカー
エスビットのポケット・ストーブ
ジッポのオイル・ライター
オートマティック・ドリップ・コーヒーメーカー
L・L・ビーンのコーヒー・マグ(どっしりとしたヘヴィ・チャイナのマグ、リチャー
ド・ビショップによるウオーター・ファウルの絵が黒一色で印刷してある)
ヴァセリーンのようなペトローリアム・ジェリー
アンダウッドのタイプライター

ザ・ビッグ・ディパー(大熊座)
アルクトゥルス(うしかい座の一等星)
スピカ(乙女座の一等星)

コーヒー
ドライ・ジン
ギムレット
オレンジ・ジュース
プロテイン・クラッカー
ステーキ・サンドイッチ
コールド・ロースト・ビーフ
ロースト・チキン
フレンチ・フライド・ポテト
リグレーのジューシー・フルートというガム
ヨーグルト・ゼリー
赤いチェリー
くせのない、ごくスタンダードな味のするセイロン・ティーをーベースに、自分の好
みのものを加える。シナモンをこまかく砕いたもの。トロピカル・オレンジの皮を薄
く削りとって乾燥させたもの。リンゴの皮をおなじく乾燥させ、こまかくきざんだも
の。
香りを加えるために、ストロベリーやチェリーのエクストラクトを、ブレンドした紅
茶ぜんたいに、これも量に注意しながら、ふりかける。
これを自分でティー・バッグにする。
コーク
グレープ・フルーツ
熱いブラック・コーヒー
マクスウエル・ハウスのオートマティック・ドリップ用のコーヒー
ゴールデン・デリシャス
レッド・デリシャス
ワイクサップ
ローマ・ビューティー
ジョナサン
グラニー・スミス

ヘミングウエイ
『キリマンジャロの雪』
「フランシス・マコーマーの短い幸せな生涯」
『持つ者と持たざる者』
『アフリカの緑なる山々』
『老人と海』
『海流のなかの島々』
『パパ・ヘミングウエイ』
『パパ』

ラリー・マクマートリー
『ザ・ラスト・ピクチャ・ショー』

ジェームズ・リオ・ハーリヒー
『オール・フォール・ダウン』
『ミッドナイト・カウボーイ』

リチャード・ブローティガン
『アメリカの鱒釣り』

『ナショナル・ジオグラフィック・マガジン』
『ポパイ まず最初の五十年間』
『シンブル・シアター』
『百恵』

サンディエーゴ沖の鯨

『マイ・ライフ』
『ラスト・ショー』
『赤い河』
『テキサスから来た男』
『ウィンチェスター銃 '73』
『ミッドナイト・カウボーイ』
『エデンの東』
『怒りの葡萄』

ジョン・オハラ
『ファーマーズ・ホテル』

ビュイックのステーション・ワゴン
マスタング
アメリカン・スタイルの四サイクル二気筒のミドル・ランナー
白いステーション・ワゴン
幌を立てた二トン積みのトラック
ダットサンのピックアップ・トラック
プルバック・ハンドルのアメリカン・スタイルの六五○ccのヴァーティカル・ツイン
シヴォレー・インパラ
ダッヂの赤いピクアップ・トラック
新車の屋根が赤いステーション・ワゴン
ウインチのついたジープ

『ゲティング・センティメンタル・オーバー・ユー』
『タイガー・ラグ』
『ニアラー・マイ・ゴット・トゥ・ジー』
『フェア・ハーヴァード』
『スマイルズ』
『ミシシッピー・マッド』
『ローズ・ルーム』
『アイ・カヴァー・ザ・ウォーターフロント』
『アイ・オンリー・ハヴ・アイズ・フォ・ユー』
『バイ・ジ・オールド・ミル・ストリーム』
『ミー・アンド・ボビー・マギー』
『ジョリーン』
『ベルベット・ムーン』トミー・フラナガン
『ブラック・コーヒー』フィニアス・ニューボーン、サラ・ヴォーン、ペギー・リー、
ジュリー
『夏の女のこたちに乾杯』ドン・ホー

ザ・ランダム・ハウス・ディクショナリー
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by space_tsuu | 2012-03-30 00:00 | 赤い背表紙(エッセイ)
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