水たまりの白日夢

雨上がり、マンションの裏の駐車場に向けて歩いていく。
コンクリートのくぼみに水たまりがあり、その中に青空を見つける。
上空を見上げてみると、そこには確かに白く流れる雲とともに底抜けの青さが広がっている。
もう一度水たまりに写った空をじっと見つめてみる。
時おり、微風によって水たまりの青空が波立つ。じっと見続けていると、いつしか自分の体が消えて意識だけを感じるようになる。すると、どちらが現実でどちらが虚構なのか区別がつかなくなり、水たまりの中の世界にいるもうひとりの自分によって見つめられているような気持ちになる。

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水たまりの青空を飛行機が横切っていく。その飛行機の窓から自分を見つめている人を想像する。一瞬、その人と自分は目が合う。飛行機に乗っている人の顔など見えるはずもないし、向う側から見えたとしても黒い点にしか認識できないだろう。しかし、確かに視線を交わしたと確信する。
そしてその人は、自分なのだ。

水たまりに写っている自分と水たまりの中の飛行機に乗っている自分。
さらにその水たまりを覗き込む自分と、その自分の遥か上空を飛んでいる飛行機の中の自分。
どこからどこまでが現実の自分で、どこからどこまでが想像上の中の自分なのかまるで区別がつかなくなる白日夢だ。

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by space_tsuu | 2006-07-28 00:00 | 私の心とその周辺
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