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雨の壁、霧の壁、虹のふもと

季節も時期もはっきり覚えてはいないが広々とした高原にいた時だったのでおそらく夏から秋にかけてのはずだ。
周りは見はらしのいい遮るものもほとんどないといっていい状態の気持ちのいい場所だった。
自分のいる鋪装された道路の先を視線でたどりつつ遥かかなたにその視線が到着した時に灰色の壁が見えた。
あの壁は何だろうと思う間もなく次第に大きくなり、気づいた時には雨の中に立っていた。道路がだんだん濡れていくところと自分の立っている乾いた部分の境目がほんの一瞬見えた。

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別の日別の場所で、ゴルフをしていると霧があらわれた。霧は雨の時と違って、まるで真っ白い煙の生き物のようにもくもくと近づいてきた。私たちはあっという間に霧の中に包まれた。こんなにも、どこもかしこも見えなくなるものなんだと、その時初めて体験する感覚に、五里霧中という言葉を頭のかたすみに思い出した。そして自分は今、空高い場所に浮かんでいる雲の中にいるのだという想像をして楽しんだ。

先月、温泉に行く途中で虹を見た。車の中から左前方に虹を発見した。車の走って行く方向とともに虹は様々な大きさに変化しながら、右へ左へ、あるいは正面に、またある時は建物に隠れて一瞬見えなくなったりしながら車とともに併走してくれた。車に対して平行になったり垂直に立っている時もあった。そして大きくなった虹のふもとも見ることができた。

まるで嘘のようだが本当だ。夢でもない。いつか夢のようなオーロラをぜひ見てみたい。

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by space_tsuu | 2005-02-04 00:00 | 私の心とその周辺
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