俺のハートがNOと言う

登場人物も内容もそれぞれ違った5つのストーリーがおさまっている一冊だ。バイキングで和風洋風とりまぜてひとつのお皿に取ってきたような感覚で面白い。
井上さんのサイトの中の本人による角川文庫作品解説によると、「クロスロード」というストーリーは片岡さん自身であるようだ。

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クロスロードに登場するのは二人の外国人女性だ。ということはどちらかが片岡さんなのだろうか。それとも二人合わせたのがそうなのか。と思いながら読んでいくととても楽しく興味深い。
きっとどちらの女性も片岡さんの分身であり、ストーリーも事実にフィクションを織りまぜて、どこからどこまでが本当なのかがわからないように巧みに仕上げてあるはずなのだ。
ハンバーガーを食べ終った彼女たちふたりが同時に椅子から立ち上がり、四丁目の交差点で別れる部分で、私はふたつに分かれていた片岡さんが、ふっとひとりに戻っていくような想像をして楽しんだ。




『ブルースのブランケットにくるまって』

讃岐紀子
嶋田
長谷川
杉山

水割り
ブランデーの水割り
スコッチの水割りをダブルで
ドライ・ジンのハイボール
アイス・ウォーター
ブラディ・メリー(ホワイト・ラムを使って)
スコッチのミニ・ボトル
紙コップのブラック・コーヒー

緑色のナイロンのソフト・ケース
バインダー
小型のカセット・レコーダー
120分のいくつものカセット
コピーや切り抜きなどの資料
筆記用具の入ったケース
小さな用語辞典
メモ用のノートブック

ジッポのオイル・ライター

『クロスロード』

ドロシー・A・ニコルスン
バーバラ・L・ワイコフ

チーズバーガー
フレンチ・フライ
コーヒーを二杯
ビッグ・マック
コーヒー
オレンジ・ジュース

アーモンド・オイルが溶けた液体石ケン
ライムのコロン

ランド・ローヴァー

日本製のシングル・レンズ・リフレックス
スライド用のコダクローム

『約束』

赤く塗装されたフォード・ブロンコ

コーヒー
アップル・パイ

ルーガー社製のスーパー・ブラックホーク
(クローム・モリブデンの銃身やフレーム、溝のないシリンダー、グリップはゴム製)

『水玉模様と月の光り』

矢沢紀彦
西島純平
野村三樹子(ミキコ)

シングル・オーバーヘッドカムの90度Vツイン・エンジン、748cc、マルゾッキのリア・ショック、フロント・フォーク、ステインレス・スティルでつくったフェンダー
燃料タンクやサイドカバーは濃紺。燃料タンクの下部に白いストライプが一本

両端に白いストライプが幅広く入っている真紅の燃料タンクのしたにブッシュロッドを使うオーヴァーヘッド・ヴァルヴの並列2気筒が、かすかに前傾して立っている643ccのオートバイ

お茶
焼き魚
野菜いため
豚肉を野菜と煮たもの
冷や奴
なめこおろしと白す干し
ワカメの味噌汁
ごはん
卵の厚焼き
12オンスの外国のビールの小瓶
自動販売機のブラックコーヒー

『俺のハートがNOと言う』

星野三郎
小林浩児
佐藤菜美子
佐藤美紀

国産ウイスキーの角瓶
ツナ・フレーク
ギョウザ
メザシの焼いたものを三匹
まっ白なカマボコが三切れ
江戸ムラサキ
ラッキョウ
明らかにインスタントだとわかる味噌汁
ごはん
寿司
ビール
中華料理
ラム酒のポケット瓶
ウイスキー
罐ビール
意外の芳ばしいおいしいコーヒー
リンゴ
あわびの握り
麦茶


プルバック・ハンドルのついた直立2気筒の650cc
ダットサン・トラック
女っぽいクーペ
耕耘機
ジープ
ファミリー・セダン
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by space_tsuu | 2005-10-10 00:00 | 赤い背表紙(短編)
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