ボビーに首ったけ

この小説にはオートバイがたくさん登場する。私がこの本を
手にした時には、まだ中型二輪の免許を持っていなかった。オートバイの後ろに乗せてもらったこともなかった。
だから、オートバイを運転している描写を読んでも、全く実感が湧かないまま、ただ字面を追っていたように思う。
けれども、わからないから面白くないというのは逆で、どんどんその世界に惹き付けられ、のめり込み、読み終えた頃には、いつか自分もオートバイに乗りたいと思ってしまった。

b0127073_1811268.jpg


そして、数年後、中型免許を取得して何年かYAMAHAの400ccの
アメリカンに乗り、去年はついに念願の大型免許を取得した。
今またこうして「ボビーに首ったけ」を読んでみると、自分の体験と小説の描写がいくつも重なりあい、今までモノクロだった光景に色彩がつけられ、エンジン音さえ聞こえてくるような感覚に陥る。

オートバイに乗ることによって私自身の世界が二倍にも三倍にも開けたということは、やはり、片岡さんのおかげなので私にとっては感謝したいところなのだが、片岡さんは自分が書いた小説によって、安易にオートバイに乗りたいと思う人が増えてしまったことが、自分の意図と違うのであまり好ましく思ってなかったというようなことを聞いたことがある。



『ボビーに首ったけ』

昭彦(ボビー)
父親
母親
佳子
中原咲美
サーフショップの人たち
年かさの男
店長代理のプロ・サーファー
ミッチ

天ぷら(エビ)
ビール
お茶
豪快なオープン・サンド
チェリー・コーク
アイスクリーム

ブルーのヤマハRD250
2000ccのハッチ・バック

サーフボード

『どしゃ降りのラスト・シーン』

島田祐介
石川奈美子
鈴木孝直
塩見
島田悦子
森田敏行

濃い紫色のホンダの400ccの2気筒
白いクラウンのハードトップ
カワサキの400ccの2気筒
シャベル・トラック

『烏なぜ啼く』

麻希子
ヒロシ


ガソリン・タンクに赤いラインが二本入った50ccの
白い車体のほっそりした小ぶりなオートバイ

『月見草のテーマ』

ダブル・クレードルの鋼管フレームに直立2気筒のエンジンが
15リットルの燃料タンクの下に抱きかかえられているオートバイ
4サイクル直立2気筒の398ccのオートバイ

『朝になったら、タッチミー』

篠原
坂本
国広敏幸
村田

ホンダのCB750フォアⅡ
ヤマハTX650
カワサキの650WISA
ホンダCB400フォア
黒に近い濃紺一色に塗られたタンクとフェンダー、そしてヘッド・ランプ
その他はキラキラと光るクローム・メッキのハーレー・デイヴィッドスン
FXE1200スーパーグライド
XHL1000

コーヒー

『彼のお気にいり』

650ccのオートバイ
ファミリー・セダン
ヨーロッパ製の赤い2座席のオープンのスポーツ・カー
(イタリーでは「小さきもの」と呼ばれ、フランスでは「永遠の赤ちゃん」
という愛称をもらっている)
4サイクルのオートバイ

長野美紀子
清水敏彦
森田三郎

コーヒー
チーズケーキ
アメリカン・コーヒー

ラッキー・ストライクの両切り

『いまから一〇〇年あと』

ママの実和子
牧田

ギムレット
マティニ
ジンのロックス
グラスに入った水
ローストした羊の肩肉にレモンやミントの葉で味をつけ
クレソンをそえたもの
アーティチョークのスフレ
ベークド・カスタードにオレンジ・ソースをかけたもの
マスタード・ソースをかけたセロリのサラダ
(皿のうえにホウレン草の葉っぱを敷き、薄くバイアスにスライス
したセロリが、マスタード・ソースでトスして、乗せてある。
マスタード・ソースはヨーグルト、マスタード、レモン・ジュース、
こまかくきざんだパセリをまぜあわせたもの)
グラスに一杯だけの赤いワイン
コーヒー


ビートルズ
ビーチボーイズ
モーツァルトの短調のピアノ・ソナタ
[PR]
by space_tsuu | 2004-05-30 00:00 | 赤い背表紙(短編)
<< 私は彼の私 お気に入りのバーで、素敵な夜を >>