星の数ほど

「花よ食卓に来い」で彼が彼女に朝食を作るという場面で、
「私はアスパラガスが好きよ」
「きみはアスパラガスに目がない。ぼくは、アスパラガスに関して、ちょっとした腕がある」
という会話から、どんなふうにアスパラガスをゆでるかについて彼は説明していく。

b0127073_16445665.jpg


「ゆでたアスパラガスは、一本を指さきに持ってつくづく見ると、ひとつのはっきりした明確な形のある、すっきりした、くっきりとしたものなんだ。それをぼくはおそらく七本は皿に並べるだろうから、アスパラガスのぜんたいは、非常に鮮やかに形を持ってしまう。それとの対比的な関係において、目玉焼きは、不利になる。目玉焼きも、かなりはっきりと形のあるものなんだ。特に、ホワイトの部分が、アスパラガスと衝突する。ゆでた卵のほうが、ずっといい」
「では、卵はゆでましょう」
「殻をむいて、すわりのいいようにして、皿のほぼ中央に置いておく。その卵を、きみはナイフでふたつに切る。縦にも横にも切らず、斜めに切ってくれ。ひとつの動作で、きれいに、しかし優しく、ゆで卵を斜めに切ってくれ」
「どうして斜めなの?」
「そのほうが洒落ている。しかも、食べやすい」
「黄身が皿の上に流れ出てくるのね」
「そう。白身を適当に細かく切った上で、きみは、おなじく適当に切ったアスパラガスを、卵にまぶして食べる。黄身の粘性とアスパラガスの歯ごたえとが、絶妙な関係を作ることの出来るようなゆで加減の卵でないといけない。わかるかい」

私もアスパラガスが大好きだ。ここに書かれたような食べ方をすることもある。
だが、卵を斜めに切るということを思いつかなかった。くやしい。次回ぜひやってみよう。
平凡だと思える人生でも、こういうちょっとしたことでそれは劇的に変化するはずだ。
そして食卓にも、ぜひ花を飾ろう。





コーヒー
エスプレッソ
緑茶
お粥
温かく煮た野菜
食べやすく工夫した雑炊
白身の魚
果物
葡萄

トライスター
ロー・ライダーのFXRS

『花よ食卓に来い』

コーヒー
アスパラガス
ゆで卵
けっして甘くない白いワイン
ミネラル・ウオーター

『深夜の青い色』

ビートルズの曲

プエルト・リコののホワイト・ラム
コーヒー

セダン

カリブ海の色、そしてその海の上に広がる空の色を連想してしまうから、どうしてもプエルト・リコのホワイト・ラムはブルーに見えるのだと、裕子は何年もまえに真理子に言った。


『二者択一に酔う』

ステーション・ワゴン

緑茶
熱いお茶
不思議な味と香りのビール(瓶に貼ってある金色のレイベルには鬼神のビールとフランス語で印刷してあるアルコール度数が普通のビールの二倍ほどあるビール)
コーヒー

『ビールの飲みかた』

コーヒー
焼き蛤
ビール

28〜85ミリのレンズを装着したSLRカメラ
ミノックス

ワン・ボックスの自動車
漁船
タクシー

モディリアーニ

「君にとって、今日、もっとも良かったものは、なになんだ」
西田が、きいた。
「海から吹いてくる風」
裕子は、目を閉じたまま、答えた。

『ビートルズを撮った』

「プリーズ・プリーズ・ミー」
「ウェイワッド・ウインド」

トライX
100ミリのレンズ

ピックアップ・トラック
バス

酒の入った小さな瓶
ミネラル・ウオーター
ウォッカ
ジン


ハワイに移民してビジネスに成功した祖父と日系二世の父親をもつ片岡氏の独特な世界。
[PR]
by space_tsuu | 2008-10-07 00:00 | 赤い背表紙(短編)
<< いつか見た夢 最終夜行寝台 >>