雨のなかの日時計

『ついていけなかった』というストーリーの中で、彼と彼女は色彩感覚の違いで別れたという箇所がある。
その中の彼と彼女の一説を抜粋してみた。

彼「たとえば太陽。きみの太陽は赤くない」
彼女「太陽が赤いわけないでしょう」
彼「太陽は赤だよ」
彼女「月は?」
彼「黄色だ」
彼女「太陽が黄色よ。あるいは、白」
彼「それは変だ。では、君の月は、何色なんだ」
彼女「ブルーです。あるいは、ブルー・グレイ。グレイだけでもいいわ。グレイなんて、およそ無限だから。月の色も無限よ」

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私にとって、このやりとりは、ずっと心に残っているものになった。
何かあるたびに、この台詞のやりとりを思い出した。

もしかしたら、自分に見えている色彩と人が見ている色彩とはまったく違うものなのではないのか?と。
色盲や色弱という身体的な違いは別として、色彩だけに限らず、形や味や感覚や様々なものに対してそう感じていた。
あたりまえだと言われれば、それまでだけれど、きっと一人一人違うのだろう。
その中でどれだけ共感できるものがあって、自分と似ているなと思う部分が多いところに
人は親近感を覚えるのかもしれない。
逆に違う部分に興味をそそられるということもあるだろうけれど。




『十六個の角砂糖』

大野明彦
川島美代子

コーヒー
紅茶
カット・グラスのゴブレットに入った淡いビージ色の不ぞろいな角砂糖

『ついていけなかった』

秋山
大野
青木沙優里
朝倉寿美子

サンドイッチ・スプレッド
コーヒー

『歩いていく彼のヴァリエーション』

1  想像を抽象的に楽しむ
ノーマンディ産のカルヴァドス
お茶
ワイン

2  ふられるように計画する

3 夢ばかり見ている
きりっと端正な一杯のカクテル
かけそば
ローカル・ビア
ジンとウイスキーとブランデーをみんな使うカクテル
ドライ・マティーニ
マンハッタン

4 100日も休んでしまう
エスプレッソ

5 しかし結婚はしなかった
ブラック・コーヒー

6 せっかく自動車があるのだから別れ話をしてしまう
コーヒー
硬質な手ごたえがドライヴァーに強い信頼感を与えてくれる自動車
飛行機

『青い空、甘い風』
大野明彦
森川勇作
佐原美奈子
橋本倫子
吉田絵里花
伊藤
山崎
三田村
岡晴夫
岡晴子
岡春江
片岡

コーヒー

『雨のなかの日時計』
秋山裕二
松村健作
服部舞子
加藤裕子
矢沢由紀美
マイケル・ヒロシ・服部
ジョイス

ヴォルヴォのステーション・ワゴン

コーヒー
ルーム・サーヴィスのコーヒー
神戸のベーカリーおよびケーキ屋さんのケーキ
ドライ・シェリー

「恋におちて」(メリル・ストリープ & ロバート・デニーロ)
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by space_tsuu | 2004-03-29 00:00 | 赤い背表紙(短編)
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