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答えは「動的平衡」だった

雑誌をパラパラとめくっていて、ある記事に目がとまった。
「私たちのからだを構成する細胞の分子は、細胞よりもミクロな単位の分子レベルで食べ物の分子とつねに置き換わっている。細胞の分裂が起こらないとされる心臓や脳でさえ、細胞の中身の分子はどんどん壊され新しい分子に更新されている。つまり私たちのからだは分子の「淀み」でしかない。
止まることのない流れの上にあるのが生命であり、そのあり方を言い表すのが「動的平衡」だ」ということがそこには書かれていた。

さらに、「私たちのからだには固定されたものは一切なく、分子の淀みがあるだけで、生命は分子の流れの中にこそあるという動的平衡そのものだ。流れをせき止め、分けようとする輪郭線など存在しない。光の粒のグラデーションで描かれているフェルメールの絵のように」ともあった。

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ここで、私が子供の頃に疑問に思っていたことがまたひとつ解決したように感じた。
教室で鉛筆を削りながら、鉛筆の芯の削りカスを見てふと感じた疑問だ。
このひとつひとつの粒が集まったものが芯なら、紙に鉛筆で一本線をひいたその線は、鉛筆の芯の粒の集まりだ。その線を高倍率の顕微鏡で見たら、きっと一本の線は粒つぶの集まりだから、厳密にはすき間のあいた線ではないか。

その粒を分子レベルで考えるなら、動的平衡そのものであり、それなら、鉛筆で書いた線だけではなく、すべては粒つぶの集まりではないのかという疑問だ。
それは電球に集まってなんとなくひとかたまりに見えている小さな虫のようでもある。
そして、そこからすべてのものは幻なのではないのかという疑問にまで発展していった。
子供の頃になんとなく思ったことなので、それは漠然としていたのだが、「動的平衡」という言葉をそこに勝手にあてはめて、私のたわいない疑問は自己完結した。

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by space_tsuu | 2009-12-17 00:00 | 私の心とその周辺