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ハロー・グッドバイ

この本は、集英社文庫のコバルト・シリーズから出た一冊だ。

ずいぶん昔に、片岡さん以外のコバルトシリーズの一冊を読んだ記憶があるが、タイトルも作者も忘れてしまった。ただ、青春だった頃の気持ちをふわっと思い起こさせる一冊だったような気がする。

この『ハロー・グッドバイ』には三つのストーリーが収められていて、主人公たちは高校生だ。この本を読んだときは、私はもう働いていた。

もし学生時代にこの本に出会っていたなら、今の私とはまたほんの少し違う自分になっていたのだろうか。


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最初に読んだときは気がつかなかったが、あらためて読み直していて、面白いことにひとつ気がついた。

『ハロー・グッドバイ』の主人公の名前が美夜子と由理子なのだが、お互いをミーとユーと呼び合っている。これはもしかしたら、英語のmeとyouなのではないか。そこから逆に名前をつけたのではないか、と一人想像して遊んでみた。なぜなら、片岡さんは、いつも主人公の名前をつけるのにひと苦労するのだと、どこかで読んだ記憶があるからだ。


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片岡義男さんと佐々木敦さんの『スローなデジにしてくれ 「片岡義男の全著作電子化計画」』という対談の中で、片岡さんという人間は何なのかというと、ある知人から「元祖ヤンキー」だと言われたそうだ。

オートバイにサーフィンだから、そう言われればそうかもしれない。片岡さん自身が、「スローなブギにしてくれ」の主人公も「白い波の荒野へ」の主人公もヤンキーなんですよ、と言っている。

単に表面的な部分がヤンキーだと言っているのではなく、そのときはそれでうまくいっているから、それでいく、他のことはやらないといったメンタリティーなのだそうだ。

短編はヤンキーに向いていて、今自分はここでこれをやりたいからやっているんだという話を書けばいい。要するに、理想型の「いまこの瞬間」を短編で書いているということなのだと、対談では語っている。

この『ハロー・グッドバイ』の中の『箱根ターンパイクおいてけぼり』の挿絵に、ヤンキーのイラストがあったので、載せておこう。

これで、ますます「片岡さんは元祖ヤンキー説」を実証することになったようだ(笑)



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by space_tsuu | 2018-09-13 00:00 | オレンジの背表紙

盗用を禁ず だじゃれ笑学校

この本は、片岡さんがテディ片岡として、しとうきねおさんと出したものだ。

本書の概要として、「本書は、だじゃれに関しては、その先天的才能にめぐまれ、天才馬鹿といわれる著者二名の、ふとした冗談から生まれ、彼らの相互協力と呻吟の末に、すべてを吐露し、ついに、本邦初公開となった逸品である。」と書いてある。

効能まで書いてある。

「活力精力推進力遠心力気力魅力経済力浮力握力膨張力努力腕力機動力圧力重力増進剤。」だそうだ。

内容は、くすっと笑ってしまうものや、バカバカしく、しょうがないなあと苦笑いしてしまうもの、Hなもの、ちょっと汚いもの、へぇ、なるほどとタメになるものまでいろいろだ。

だから、この本はどこから開いて読んでもいいので、毎日、適当に開いたページを見て、くすっと笑って置いておくという使い道もいいかもしれない。


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最後のほうにある「笑いのノート(7) 一億人の中のたった一人」というショートストーリーは、この本の中では少し異質な感じがした。

テツオという主人公が、どこへいっても、なにをしていても、まわりの人たちからジロジロ見られ、時には、他人の視線を意識したとたんに大汗がふき出したりする。その描写がとてもリアルなので、片岡さん自身もこんなことを体験したことがあるのだろうかと思いながら読んでしまった。

それにしても、このストーリーの結末は思いもよらないもので、私が昔好きで読んでいた星新一さんのショートショートと重なり合った。


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裏表紙に、著者ふたりの会話が載っているので、引用しておこう。


しとう「この本はだじゃればっかりのおかしい本だ。しかもオリジナルばかりだ」

片岡「だから”盗用を禁ず”と入れたんだ。でも、さかんに盗用してもらいたい」

しとう「そのとおり。大勢の若い人たちに手伝ってもらってつくった、だじゃれの宝庫だ」

しとう「だじゃれはいま大ブームだが、たてまえや理屈にからめ取られそうになっている現代人にとって、ストレト解消の道具といえる」

片岡「賛成だ」

しとう「ボクはテレビでいつもだじゃればっかり言っている。現代の社会のなかに山積みしている難問題の本質にせまるには、頭脳は柔軟でなくてはならないからだ」

片岡「発想の革命ということだね」




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by space_tsuu | 2018-09-12 00:00 | テディ片岡

タイトル別

■ 赤い背表紙(短編)

花なら紅く

恋愛小説3

恋愛小説2

パラッド30曲で1冊

恋愛小説

ドライ・マティーニが口をきく

ふたとおりの終点

マーマレードの朝


夕陽に赤い帆


私はいつも私


雨のなかの日時計

微笑の育てかた

ラジオが泣いた夜

今日は口数がすくない


星の数ほど

波乗りの島 - ブルー・パシフィック・ストーリーズ -


一日じゅう空を見ていた

缶ビールのロマンス


散ってゆく花

誰もがいま淋しい

最終夜行寝台

ボビーをつかまえろ

ボビーに首ったけ

私は彼の私


人生は野菜スープ

嘘はほんのり赤い

花なら紅く


五つの夏の物語


物語の幸福

寝顔やさしく


狙撃者がいる

花のある静かな日

ふたり景色


離婚しました

俺のハートがNOと言う

いい旅を、と誰もが言った

口紅と雪の結晶


美人物語

スローなブギにしてくれ


5Bの鉛筆で書いた

■ 赤い背表紙(中編)

彼女から学んだこと


タイプライターの追憶

彼のオートバイ、彼女の島


生き方を楽しむ

and I Love Her

魚座の最後の日


友よ、また逢おう

心のままに

敍情組曲

結婚のヒント


Ten Years After

少年の行動

彼女が風に吹かれた場合


彼のオートバイ、彼女の島 2

あの影を愛した

恋愛生活

彼らがまだ幸福だった頃

吹いていく風のバラッド


長距離ライダーの憂鬱 -オートバイの詩-


■ 赤い背表紙(長編)

幸せは白いTシャツ


限りなき夏1


湾岸道路

ときには星の下で眠る

ボーイフレンドジャケット


■ 赤い背表紙(エッセイ)



盗用を禁ず だじゃれ笑学校

意地悪ポケット本

■ essay

昼月の幸福

■ 詩集

メントール・ユーカリプト

■ collaboration

キス・キス・キス

Ambient Hawaii

カヌーで来た男

■ English

HELP ME SEE THE SKY and another stories 一日じゅう空を見ていた


■ Kadokawa-Novels

■ KADOKAWA GREETING BOOKS

THE FOUR OF US 最愛の人

■ハードカバー


■その他

paperback (Switch Special Issue) Late Winter 2002 vol.4


■ 私の心とその周辺

私の中の架空の彼女

海亀と一緒に泳いだ

ストリチナーヤでバーバラ

不思議な香りのするウォッカ

キャンベルの赤い缶

お気に入りのバーで、素敵な夜を


ホテルという異次元空間

オートバイとオープンカー

理想的なあり方


飛ばされながら月を見た

夏の海とメープルシュガー

雨の壁、霧の壁、虹のふもと


モノクロ写真に紅一点

片岡さんの写真展

午後の海とブルーハワイのラムネ


コーヒー一杯の雨雲


ブルーな一日


涙が落下していく

透明になってついていく

少年かもしれない


屋台の中華そばのブルース


「コーシー」の想い出

ある一瞬の物語

夜という宇宙空間


私の空の心象画

上り坂の地平線

宝物に伸びる影


雲の楽しみ方の一例

すべては自分次第


水たまりの白日夢

あいまいな午後の陽射しの香り

晴れた夜、RainyDayで


雲の上の未来


せつなさの断面

450キロ間の乾杯

気温24度、風力タービン

表参道の地下鉄から

先月は空からながめた

ベージュの幌に雨の音

飛行機からながめる宝石

いつか見た夢

彼女のグラス

ブルーの中に浮かぶうろこ雲

永遠の島

いつの間にか消えた

「形」になった記憶

答えは「動的平衡」だった

白いヘルメットのアメリカ国歌

黒い屋根、グレーのボディに七色の虹

直径1インチのスカイ・ブルー

目ざめても夢の中

ハーレーの影は私

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by space_tsuu | 2018-09-01 00:00 | タイトル別